犬まみれ

三度の飯より犬が好き

MENU

満員電車で暇つぶし

 

通勤電車はネタの宝庫。ただ乗っているだけではストレスが溜まる一方なので、混んで身動きが取れないときは人間観察に徹することにしている。

 

今日のおかずは30後半〜40前半とお見受けするカップルで、二人ともこれから仕事なのかスーツでバッチリ決めていた。

 

大抵の人は余計なトラブルに巻き込まれたくないから、混雑時は静かにスマホ見たり本読んだりして大人しくしているものだと思う。

が、この二人は違った。

日頃電車の中では見慣れない動きをするもんだから、すっかり私の視線はロックオン。

 

女性の方は足くねくねさせて、大した衝撃でもないのにブレーキかかるタイミングに合わせて男性のシャツの裾をキュッて握る。

男性の方も女性の腰にガッツリ手を回していて、ここだけ異次元空間。

 

 

"大丈夫か?俺につかまっとけ。お前は俺が守るから!"

"うん、ありがとう。私…頑張る"

"ケイコ!"

"ヒロシさん!"

………ひしっっ(抱きしめる)

 

 

みたいな雰囲気だしまくりで悦に入っちゃってたけど、

いってもただの電車だからね?

 

断崖絶壁とか飛ばされそうな風とかないから。

平地で無風よ?ヘーチ de ムフー。

そんな必死につかまらなくて大丈夫。

 

 

 

そうこうしているうちに抱き合うことに飽きたのか、今度は2人はお互いの手を取り合って、指を絡めだした。

 

"ヒロシさん、あなたの指、職人さんの手みたいにふしばっていてステキ"

"君の細くて白い指もステキだよ"

 

"もぅ、恥ずかしいわ。そんなに見ないで"

"ハハハ、僕から逃れようとしたって無駄だよ、君のことは一生離さない"

 

"ぷんぷん、逃げようと思えば逃げられるんだから。ほら、ちゃんとつかまえていてくれないと私、あなたの手からすり抜けるわよ?"

"なにをぉ?ほら、逃げてごらん。ほらほら"

 

"え〜い!私だって本気を出せば…"

 

 

とか言ってたかどうかはわからないけど、だんだん二人が機敏な動きを取り出しまして。

 

始まったのはガチの指相撲。

 

もう一度確認しますが、朝の通勤電車内ですよ。

混雑していて身動きが取れないほどなんですよ。

腕にかけたバッグが人に当たるとか、

指だけじゃなくてもれなく腕全体も激しく動かすもんだから、肘が周りにガツガツ当たってるとか、一切お構いなし。

 

周りの人の迷惑そうな視線も、アツアツの二人の目には入らないんだろうね。

 

 

ねぇ、それって今やらなくちゃダメ?

おうち帰ってからゆっくりやれば?

 

とかなんとかツッコミたいことが沢山あったけど、この二人にアテレコして遊んでいたおかげで今朝はあっという間に目的の駅に着くことができた。

ありがとう、ヒロシ&ケイコ。