犬まみれ

三度の飯より犬が好き

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藤娘

 

先日、私の日舞の先生が出演される公演を観に出かけてきた。

 

先生が踊られたのは "藤娘" という演目。

ド素人の私ですら聞いたことがあるくらいだからきっと世間ではすごく有名なんじゃないだろうか?

"藤娘 ストーリー" でググればすぐに正しい情報は入ってくると思うので、ここではまるっきりなんの前情報もなく藤娘を初めて観た私の勝手な推測で、この演目を解説したいと思う。

 

 

たぶん時は江戸の中期にさしかかろうかっていうくらいの前期辺りで、場所は賑わう江戸の町が見下ろせる丘の上。

そこに言葉では言い表せないほど見事な藤の木が一本あって、町人たちはひっきりなしに訪れてその美しさを称えていた。

 

「綺麗じゃのー」

「心が洗われるのー」

 

なんつって、事あるごとにその下に集まってござひいて、お酒飲んで踊って歌ってめっちゃ楽しそうにしていた。

 

で、主人公はというと、その根元に生えているシイタケの精なのね、たぶん。

 

 

 

町じゃお犬様とかいって犬がもてはやされてるし、食べられもしない花がみんなから大事にされていて、シイタケ嬢は面白くない。

 

私にもスポットライトを当てなさいよ、と。

煮てよし焼いてよし栄養価抜群の私の方が大事にされるべきなんじゃない?

好きで地味に発芽したわけじゃない。

私だってきらびやかな生活してみたい!

 

そこでシイタケは胞子を振り絞って考えた。

 

どうすれば私もチヤホヤしてもらえるかしら。

とりあえず、シイタケ感を前面に押し出すのをやめよう。

最近の子供はキノコってだけで毛嫌いするからね。

綺麗な着物を柄の部分に巻きつけて、藤の枝を折って担いでみたら、バレないんじゃね?的な。

 

 

 

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シイタケ嬢の思惑は大当たりで、この格好で宴会中の人々の前に出てちょっと踊ってみたらみたら思いのほか大喝采。

 

ノリノリでみんなで踊り狂って、今で言うライブの最高潮に達したとき、タオルの代わりに取り出したのは "振り出し笠" ↓ 。

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そうしてシイタケは振り出し笠を全力で回した!

力の続く限り激しく振り回した!

つられて観客も手ぬぐいを頭上で回して一斉にジャンプ、ジャンプ!

 

飛び散る胞子。

風にヒラヒラなびくヒダ。

これよこれ!私が求めていたのは!

この一瞬の輝きよ!

 

シイタケはやりきった。

 

もう、藤に嫉妬なんかしない。

シイタケだってこんなに場を盛り上げられるってわかったもの。

あたい、シイタケとしてのプライドを持って生きていける…!

 

こうして思い残す事がなくなったシイタケは土に戻り立派な菌糸体になったという、涙無くして語れない感動ストーリー。

 

 

こんな感じなんじゃないかしら。

よくわかんないけど。

とにかく先生が綺麗すぎてそれだけで十分満足。

私もいつか藤娘踊らせてもらえるくらい上手になれるといいな♪

 

注 : 念のため再度書きますがこれは私の勝手な脳内藤娘のストーリーです。信じないでくださいね。

本物はこちらをご覧下さい