犬まみれ

三度の飯より犬が好き

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専業主婦から正社員になった経緯

 

結婚してすぐに仕事を辞めてしまった私は、パパの海外赴任について行ったり子育てに追われたりと、結局10年ほど専業主婦をやっていた。

 

この間、1号2号の小学校でPTA役員やったり2号の病院通いがあったり、なんだかんだで毎日忙しく充実はしていたんだけど、子供たちに手がかからなくなったらどうしてもやりたいことが私にはあった。

 

それは、社会復帰。

 

子供たちが大きくなって手がかからなくなった時に、たいした趣味を持っているわけでもない私にはすることが何もなくなってしまう。

かと言って、一日中テレビの前でお菓子食べていたらブクブクに太っちゃう!

 

ってことで、自分の年齢も考えて1号が小4、2号が小3になった時

 

"そろそろ社会復帰のためのリサーチを始めるか…"

 

と、近所にある就職相談所みたいな所に資料でもあったら貰ってこよう、くらいの軽い気持ちで買い物ついでに立ち寄ってみることにしたのだが、これが私にとって運命を大きく変える出来事になった。

 

 

古い地域センターみたいな建物の一角にあったこの相談所。

あまりの人気のなさに一瞬入っていいものか怯んだんだけど、えいやっと勇気をだして入るとまず目に飛び込んできたの5台くらい並んだATMみたいな形をしたコンピューター。

 

これに希望の職種やら勤務地やら入力すれば、ぺぺぺーっと希望にそった求人中の企業をリストアップしてくれるんだろうな、ということは直ぐにわかった。

 

で、人間はというと、部屋の奥にカウンターがあってそこにタンスの匂いが似合いそうなおばちゃんが1人、ポケーっと座っていた。

人間は以上。

つまり私とおばちゃん二人きり。

 

今の求人ってどんなのがあるのか知りたいな、程度の気持ちだったから、出来れば一人でATMもどきでかるーくリサーチさせてもらいたかったんだけど、私と目が会った瞬間おばちゃん、ニカッと笑った。

いい暇つぶしが来た!みたいな。

完全にロックオン。

 

おばちゃん、カウンターを乗り越えてATMを操作する私の真横に顔をくっつけてきて、

 

「どう?希望の職種ありそう?」

「どこら辺で働きたいの?」

「パート希望?正社員希望?」

 

って、めっちゃしゃべり倒してきて

 

「今日はちょっとどんな感じなのかなーって思ってきだけで、具体的なことはなんにも…」

 

という私の言葉は全く耳に入らなかったみたい(^_^;)

 

まぁ、しょうがない、おばちゃんの仕事だし。急いでいるわけじゃないし。

半ば諦めて世間話もしつつ、次から次へとくれるアドバイスに

"へー"

"ほー"

と、相槌うちつつ聞いていたら、喋りつつも手を動かしていたおばちゃん、

 

「はい、こんなもんでいいでしょ」

 

とA4サイズのびっしりと企業がリストアップされた紙を2枚、プリントアウトして渡してくれた。

 

「ありがとうございますー!

家でゆっくり見てみますね。

あ、このリストの1番上にある会社とかすっごく楽しそう♪

 

 

はい、これ。

私のこのサラッと言った、社交辞令的な最後の一言が、私の運命をガラッと変えた。

 

 

この言葉を聞いたおばちゃんは嬉しそうに

 

「あら、興味ある?」

「まだ募集しているか聞いてみましょう」

「こっち来て。こういうのはスピード勝負だから( ・ㅂ・)و ̑̑」

 

私の手からプリントを取るとおばちゃんはすたすたとカウンターの方へ歩いていって、この会社に電話をかけてくれたのだが、私の意向なんて一切聞かずに怒涛の勢いで話を進めていった(^_^;)

 

「募集まだしてます?」

「面接、今日出来ます?無理?じゃあ明日は?」

 

って。

こうしてあれよあれよという間に面接日時はおばちゃんによって決められてしまい、1度決められた面接を断るのもなんだからちゃんと行ったわけだけども。

正直、心の準備が出来ていなかった。

 

10年間家から出ず子供たちに付きっきりだった私がちゃんと社会で使い物になるのか?

子供たちは学校から帰って私がいなくて大丈夫だろうか?

そろそろだとは思っていたけどやっぱりまだ早すぎじゃないだろうか?

などなど。

 

有難いことに無事採用していただき、働き始めた最初のうちはものすごく心配だった。

自分のこと、家のこと、子供のこと。

 

 

 

でもどうにかなるもんだね。

理解のある職場や、私の実家が近いという恵まれた環境のおかげもあって、5年たった今ではこのおばちゃんの行動力にとても感謝している。

おばちゃんが強引に面接日時を決めてくれていなかったら、おそらくなんだかんだと言い訳して、私はまだ専業主婦していたかもしれない。

 

働き出してからはいい事だらけ。

パパが積極的に家事をしてくれるようになったし、子供たちの自立心も育ち、食事や家事などなんでも私がいなくても出来るようになった。

私も自分の世界ができたおかげで子供たちの一挙手一投足が気になるようなことはなくなり、ピリピリしなくなったと思う。

家族みんなで協力しあえるようになって、家庭内の雰囲気も良くなった。

 

そして何より、楽しそうに働く私の姿を子供たちに見せられていることがきっと彼女達の将来に大きなプラスになるはず。

 

あの時思い切って行動して良かった。

おばちゃんアリガトー!

おばちゃんが背中押してくれなかったら、今の私はなかったよー!